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人類学者の暮らし
あなたにとって世界は「大丈夫な場所」ですか?
先日ある方から“おそるおそる”一冊の本をもらった。タイトルは「キリスト教は役に立つか」(新潮選書)、著者は牧師の来住英俊さんである。 日本の面白いところの1つは「宗教」というだけでいかがわしい人扱いされることである。とはいえ、それは違うポス... -
出版書籍について
死者には未来に会いに行く−『急に具合が悪くなる』を読んでくださった皆さまへ(19)
死んだ人はどこにいるんだろう、と思う時があります。よく個人を偲ぶと言いますが、それは大抵の場合、その人との思い出を振り返ったり、その人の形見にふれたり、お墓参りをしたり、といったことを指すのだと思います。 私もずっとそういうことをしてきま... -
人類学者の暮らし
4ヶ月で10万字書いたら…
7月初旬、ある専門誌への寄稿を終えたら糸が切れたように身体に力が入らなくなり、目の前に来ることをこなすだけで精一杯になってしまった。 来たメールを返して(ちょっと遅れる)、元から決まっていた仕事をとにかくこなすだけでヘトヘトになり、文字通... -
出版書籍について
「急に具合が悪くなる」を読んでくださった皆さまへ(10)-(18)
2020年4月から定期投稿していた「急に具合が悪くなる」についてのツイートのまとめ(2) -
出版書籍について
「急に具合が悪くなる」を読んでくださった皆さまへ(1)-(9)
2020年4月20日から定期的に行っていた「急に具合が悪くなる」の連続ツイート11個をまとめました。これを初めたのは丁度、緊急事態宣言の最中。世の中が異様な雰囲気に包まれる中、こちらのツイートを始めたことを覚えています。 プロローグ 『急に具合が悪... -
文化人類学/医療人類学
あなたの街の秘密を探せ
学術雑誌Annual Review of Anthropologyに秘密に関する実に面白い論文を見つけたので、早稲田大学で担当しているフィールドワーク演習に応用してみることにしました。 題して「あなたの街の秘密を探せ」 と言っても、別に誰から無理やり秘密を聞き出せとか... -
文化人類学/医療人類学
学ぶとは考えの行き先を増やすこと
7月末から始める働く人に向けた人類学オンライン講座「他者と関わる」。どのように届くのか未知数の中で始めた企画でしたが、ご案内開始から2時間でまさかの定員となりました。 「検討しているうちに売り切れてしまった…」という方もいらっしゃったわけで... -
文化人類学/医療人類学
人文知に新しい行き先を
7月終わりより、働く人のための人類学講座「他者と関わる」を5回連続(オンライン)で始めます。それにあたり、なぜ私がこのような講座を始めるに至ったのかをお話させてください。 ちょっと長いですが大学を出る経緯とも関わっているため、読んでいただけ... -
文化人類学/医療人類学
医療人類学って何ですか?
「医療人類学って何ですか?」 何かの取材を受けるたびに聞かれるこの質問。実はこれ、答えることがとても難しいんです。 まず差し当たり、医療人類学をネット検索したら必ず一度は訪ねるであろう大阪大学の人類学者池田光穂さんのページをご紹介します。 ... -
出版書籍について
「やりたいことがなくなる話」と「もういちど始まる話」
ずっと遠いところから、私の仕事を見てくれているある精神科医がいる。私よりも(たぶん)ひとまわり以上年上で、医療人類学にも造詣が深い。知り合ったのはある学会だ。 とはいえ、実際にお目にかかったことは5回くらいで、しっかり話したこともない...