文化人類学/医療人類学– category –
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文化人類学/医療人類学
「正しい知識」とは何か?-「正しさ」と「正確」の混同
【「正しい知識」が溢れるコロナ禍】 新型コロナのパンデミックが起こってからの2年間、「正しい知識」というフレーズが、医療専門家やジャーナリストから一般市民に向け、何度も何度も掲げられた。「正しく恐れる」、「正しい感染対策」も、もちろんその... -
文化人類学/医療人類学
「想像する方法」としての人類学者のフィールドワーク
月初旬から国内のある離島で新しいフィールドワークを開始し、第1回目が今日終了した。帰りの船中でこのブログを書いている。 【フィールドエントリーの難しさ】 人類学のフィールドワークでまず一番難しいのは、フィールドに入る時じゃないかと思う。事前... -
文化人類学/医療人類学
032: FILTR人類学講座「他者と関わる」でやったこと
2019年7月より始めたオンライン人類学講座「他者と関わる」。 どうなるのか全く読めない中、とにかく初めて見た企画でしたが、一つのクール(5回/週2回)を4回続けることができ、3月に無事終了となりました。 最終アンケートでは9割の方(回答率6.5... -
文化人類学/医療人類学
2月とシューレと宮野さん
2月は思い出深い月の一つだ。 私は2016年から「からだのシューレ」というワークショップを企画している。シューレをはじめたときのメンバーは、私とそれを手伝ってくれる林さんの2人だったけど、今はそこに管理栄養士の真美さん、プラスサイズモデルのなお... -
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コロナと怖さ
本日(30日)17時からこちらのラジオ番組(NHK:どうする・どうなる? 新型コロナと私たち)に出演させていただくにあたり、改めてこの病気をめぐる「怖さ」について、色々な立場の人のお話を聞きながら考えていた。 この病気をめぐる怖さは実に多様である... -
文化人類学/医療人類学
2021年公開講座
【】 2021年度の募集は全て終了しました。 趣旨 目の前の相手に世界はどのように見えているのでしょう?文化人類学は少なくとも1世紀以上に渡り、この問いに向き合い続けてきた学問です。 昨今は統計に基づく俯瞰的な視野からの現状認識や問題解決が求めら... -
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FILTR人類学講座:受講生の皆さんの声
「他者と関わる」には全国から200名を超える方々が来てくださっています(第3クールは海外からも!)。職業は、医療専門職、現役大学生、専業主婦、自衛官、包丁屋さん、メディア関係者、UXデザイナーなどなど本当に様々。 このポストでは、皆さんが寄せて... -
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人類学は「問いを届ける」
すでにご存知の方も多いと思いますが、私は今年の4月より大学を離れた活動することを決断しました。それもあって自分が人類学を通じて何をしてきたのか、したいのかをより強く意識するようになり、一つの結論が出たのでここに記します。 問いを届ける 今年... -
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人はいつか死ぬ
寮長さんが亡くなった。 私は博士課程に在籍していた5年間、早稲田大学の学生寮でRA(レジデント・アシスタント)をしていた。寮生の生活のサポートをする仕事である。 私がこの仕事についた理由は、ひとえにお金である。家賃・光熱費が給与の代わりとい... -
文化人類学/医療人類学
人間とは何か。仮面ライダーゼロワンから考える。
8月から配信しているポッドキャストRadio Noma。#005で仮面ライダーゼロワンから考える人間の悪意という極めてマニアックな話題−しかも収録のために第47話を完全文字起こし−を流したら、仮面ライダー好きの早大生が、人間とは何かの本質を問うような、もの... -
文化人類学/医療人類学
「わかった」ことを一度わからないことにするのが文化人類学
福井市が主催となり2016年から行われているXSEMI。今年のタイトルは「わけるから、わからない−個とパブリックのあいだを考える」。 観光案内とか、美味しいものマップとか、地域創生でよくやられがちなところに目を向けるのではなく、アイデアが生まれる場... -
文化人類学/医療人類学
自死についてー生きることと、死ぬことの価値
今年に入ってから、私の周りで二人目の自ら命を絶つ人が出た。 警察庁のWEBサイトによれば、今年の9月までですでに1万5千人が自殺をしている。新型コロナウイルスで亡くなった人(国内)の約9倍だ。 私は別に自殺者の数の方がよっぽど多いから、感染対策...