出版書籍について– category –
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友の命日に
ちょうど2年前の今日、京都に向かう新幹線の中で彼女の訃報が届いた。どこかでこの瞬間が来ることは覚悟していたけれど、昨晩電話で話した人ともう今日は話せない。 彼女が急に具合が悪くなって、死んでいくまでを共にしてから、自分は明日死ぬかもしれな... -
「急に具合が悪くなる」韓国からお便りが届きました
「急に具合が悪くなる」の韓国語版発売から1ヶ月と少しが経ちました。韓国ではすでに3刷、4刷も準備中とのことです。 この本を発刊してくださったDadalibroのキムさんより、読者の感想も含めたお便りが届いたので、許可を得て公開をさせてもらいます。 ... -
『急に具合が悪くなる』が海を渡ります
3月19日に『急に具合が悪くなる』の韓国語版が発売されることになりました。 韓国語のタイトルは『偶然の疾病、必然の死――死を前にした哲学者が医療人類学者と交わした言葉』 カバー周りにはあるのはこんな言葉。 明日すぐ終わるかもしれない人生だけど私... -
2月とシューレと宮野さん
2月は思い出深い月の一つだ。 私は2016年から「からだのシューレ」というワークショップを企画している。シューレをはじめたときのメンバーは、私とそれを手伝ってくれる林さんの2人だったけど、今はそこに管理栄養士の真美さん、プラスサイズモデルのなお... -
書くことは未来の出逢いに賭けること- 『急に具合が悪くなる』を読んでくださった皆さまへ(最終回)
私、生きちゃってる 「私、生きちゃっている」 8月の半ば、大学を卒業したばかりの女性が、いきなりそんなことを私の前でこぼしました。こういう悩みは俗に「中2病」などと言われて揶揄されがちなものかもしれません。 でも私は思います。この吐露に確か... -
共著者が倒れる−「急に具合が悪くなる」を読んでくださった皆様へ(20)
去年の七夕に宮野さんが救急搬送されてから、ある人がかけてくれた忘れられない言葉があります。 「真穂の決断は、宮野さんの決断。宮野さんの決断は真穂の決断。宮野さんと真穂は仕事のパートナーなんだから、片方が倒れたときは、立っている方の決断が二... -
死者には未来に会いに行く−『急に具合が悪くなる』を読んでくださった皆さまへ(19)
死んだ人はどこにいるんだろう、と思う時があります。よく個人を偲ぶと言いますが、それは大抵の場合、その人との思い出を振り返ったり、その人の形見にふれたり、お墓参りをしたり、といったことを指すのだと思います。 私もずっとそういうことをしてきま... -
「急に具合が悪くなる」を読んでくださった皆さまへ(10)-(18)
2020年4月から定期投稿していた「急に具合が悪くなる」についてのツイートのまとめ(2) -
「急に具合が悪くなる」を読んでくださった皆さまへ(1)-(9)
2020年4月20日から定期的に行っていた「急に具合が悪くなる」の連続ツイート11個をまとめました。これを初めたのは丁度、緊急事態宣言の最中。世の中が異様な雰囲気に包まれる中、こちらのツイートを始めたことを覚えています。 プロローグ 『急に具合が悪... -
「やりたいことがなくなる話」と「もういちど始まる話」
ずっと遠いところから、私の仕事を見てくれているある精神科医がいる。私よりも(たぶん)ひとまわり以上年上で、医療人類学にも造詣が深い。知り合ったのはある学会だ。 とはいえ、実際にお目にかかったことは5回くらいで、しっかり話したこともない...
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