ハイジはアニメになり、人間はツルツルになる – 21世紀の理想の身体

現在開講されている「人類学の古典に親しむーメアリ・ダグラスというエアポケット」では、『汚穢と禁忌』を読み進めている。第3章には「完全な肉体」の話が出てくるため、ディスカッションのお題を「現代における完全な身体とはどんなもの?」にした。

その中で「現代社会の完全な肉体は、アバターなんじゃないか」という仮説をお話をしたところ、「児童書の絵がアニメ化している」という話題が出た。

そうしたら別の方がサンプルを画面で映してくれた。それがこちら。

目が大きくて、小鼻。あるいはほぼ「ない」。

こ、これは。「私の知っているハイジはこんなんじゃない!!」と叫びそうな気持ちである。ハイジ、あなたのお目目はいつからそんなに大きく、キラキラになったのだ…。

ヤギよ、お前もだ。

ついでにこの神様誰?

髪、眉、睫のみを残した「ツルツル人間」は今どんどん増えているけど、私の予想だと、「ツルツル人間」は間違いなくこれからのデフォルトだろう。体毛はますます疎まれていくはずだ。

ついでにTiktokのデフォルトでかかるエフェクトは、大きな目、小さな顔、キラキラ・ツルツルの肌。

全身加工社会は、 憧憬の対象としてどんな身体を描く?

これらを踏まえると、それが「アニメの身体」であってもなんら不思議はない。

「人類学の古典に親しむーメアリ・ダグラスというエアポケット」はすでに前編・後編とも売り切れとなっておりますが、ご希望が多い場合第2クールを開講致します。ご関心ある方は、講座サイトの「再入荷受付」よりメールアドレスの登録をお願いいたします。第2クール販売開始と同時にメールでご連絡が届きます。

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