一緒に読むと『汚穢の禁忌』が楽しくなるかもしれないブックリスト

FILTR人類学講座『汚穢と禁忌』、第2クールの受講生の方が、『汚穢と禁忌』と一緒に読みたいブックリストを作ってくださいました。解説付きの選書一覧。

一緒に読むと更なる発見が増えそうな本が並んでいるので、ぜひご覧ください。

もくじ

京極夏彦

《百鬼夜行シリーズ》より
姑獲鳥(うぶめ)の夏  :星2:
魍魎の匣(もうりょうのはこ) :星2:
狂骨の夢
鉄鼠(てっそ)の檻
絡新婦の理(じょろうぐものことわり) :星2:

どこから急に読んでも大丈夫ですが、時系列順に並べました。:星2:印は私が特に参考になった作品です。
内容に宗教が絡むこともあるので、そこもおすすめポイントです。
一冊が極太!!(ちょっとした鈍器並み)であることと、ちょっと女性の描きかたがモヤつくかも!という注意書も添えておきます:苦笑い:


はまるヒトははまる……!

《百鬼夜行》シリーズ外からもう一冊。

ヒトでなし 金剛界の章

桐野夏生


リアルワールド

村田沙耶香

短編集 魔法少女ミラクリーナより
「無性教室」
「変容」

田辺聖子

お気に入りの孤独

山田詠美

「ラビット病」
「明日死ぬかもしれない自分、そしてあなたたち」
「ぼくは勉強ができない」

最後の一冊に関しては、10章の「うんこしないことになってる大人の男」のするうんことは?みたいなくだらない議論をする、アホのようなくだりがあったので追加してみました。

松田青子

短編集 女が死ぬ  より
「この世で一番清らかな女」

宮部みゆき

三島屋変調百物語 三之続 三鬼より
表題作 「三鬼」

三島屋シリーズは短編集なので、これまたどこから読んでも大丈夫かつ、「汚穢と禁忌」を踏まえて読むと必ずどこか響くところがあるかと思います。「三鬼」を挙げたのは、最近再読してグッときたからです:苦笑い:

8章9章あたりの内容は、
昭和の女性作家の作品に濃いいヒントがあるかもなー、などと推察しますです。
向田邦子、有吉佐和子、山崎豊子あたり。
具体的には作品名が挙げられず。

:猫_2: 番外編

:クローバー:しりあがり寿「ヒゲのOL藪内笹子」

随所で盛り上がった毛の話つながりで。
真実の愛を見つけるまで髭をそらないと決めた孤高のOL藪内笹子の物語です。

:クローバー:山本鈴美香 「エースをねらえ!」

第6章。公式な力=お蝶夫人 間隙に潜む不可解な力=岡ひろみ

おかげで6章を理解できたよ、ありがとう「エースをねらえ!」!!
それはそれとして、この作品の随所に炸裂するよくわからない不可解な渾沌感を、ぜひ知ってほしい………。何度読み返しても味わい深い、わけのわからなさ。 

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続・ダグラス日記 ー 人類学の古典『汚穢と禁忌』を読む メアリ・ダグラス『汚穢と禁忌』第2クール。講座日記です。
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