9月の初めに誤字仲間のオレンジさんと誤字会を発足させた。誤字会のミッションとビジョンは下記の通り。
ミッション:どんと来い誤字の精神を世に広める
ビジョン:誤字への理解・価値創造における産学連携の場を提供する
誤字会メンバーは、誤字に関連するであろう日常生活の困りごとをいくつか共有している。
その一つがなくし物。
誤字会は注意がふらふらいろんなところに飛んで行くため、いろいろな場所にものを置き忘れ、出がけにそれらを探すハメになる。結果、いらいらしたり、悲しくなったり、ひどい場合は人を待たせたりしてしまう…
思い起こせば大学での初講義の際、300人という当時の私にとっては天文学的な受講者数にビビりまくり、食べていたカレーパンを準備中に無くすという「カレーパン紛失事件」を起こしたのであった。(その後、カレーパンは本棚の上で発見される)
ちょっと話が逸れたが、頻繁な無くし物は人様の時間を奪うだけでなく、自己肯定感も下げる。これは世界の幸せの総量を減らし、悲しみの総量を増やすことに繋がるので、悲しみを減らし、幸せを増やすべく、オレンジさんとある試みを始めた。
名付けて「無くし物を減らそうPJ」。
注:pj=project
内容は極めてシンプルである。
(1)お互いに無くし物ランキングベスト3を洗い出し、(2)それらを置く場所を決め、(3)使ったらそれらをもとに戻し、(4)それができたら報告する。
会長オレンジさんの無くし物は次の3つ。
- 財布、時計、体温計
対して磯野はこちら
- 財布、メガネ、キーケース
途中、会長は家の鍵を閉め忘れがちというセキュリティ案件も抱えていることが判明したので、報告事項に鍵閉めも入れてもらうことに。
1ヶ月続けた結果…
二人の現在の実感として今あるのは
やればできる!
失敗しても決して責められることはない環境の中(というか、我々のどちらが無くし物を責められるというのか…)、ひたすらシンプルに「無くし物ベスト3」が無くされていないことを写メ付き報告し続けた結果、本当に無くさなくなった。オレンジさんは鍵も閉め忘れなくなった。
誤字会としてはこれは快挙である。無くし物をしなくなっただけでなく、そもそもこれが1ヶ月も続いたことが。
なぜなら誤字会の鬼門の一つに「地道な継続」があるからだ。
やってみた学びとして、誤字会は、モノをもとに戻すことができないのではなく、そのことに注意が向きにくいだけなので、注意が向きやすいような”面白がれる”仕掛けを増やせば良いことがわかった。
今回は「報告をする」という仕掛けを1つ増やしただけなのだが、それでこんなに事態が好転するとは感動である。
とはいえ、世の中の大多数にとっては「なんでこんなことができないの?」という話なのだとは思う。でも、人にはそれぞれ苦手があるし、我々はできない方に生まれてしまったらしいのでこれはもう仕方ない。
苦手なことでAをとるのは難しいけど、ちょっと工夫すれば平均点くらいは行けるのではないか。
誤字会はその辺を目指したい。
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