色々できるようになったけど、これでいいのか、ダメなのか…? -「潜福」Vol.2 刊行記念イベント@ポレポレ座

5月21日は、全国の福祉の多様なフィールドに潜りこんだ若い世代が、エッセイを寄せ合い、福祉に携わる意味や価値を表現・発信する冊子である『潜福』第2弾の刊行記念イベントにお招きを受けた。

『逃げるのススメ~磯野真穂さんと語るケアと人類学~』(潜福第2弾『逃げる』刊行記念イベント)

潜福メンバーの御代田太一さん、石田祐典さんと打ち合わせをした際には「逃げる」で一体どんなことが話せるか思いつかず困っていたものの、そもそも冊子のテーマが「逃げる」なんだから、『潜福』No.2で10名の筆者が「逃げる」をどう使っているかをまず理解すればよい、という発想に行き着く。

従って本番では、私なりの分析結果を述べた後、文化人類学の考え方についてポイントを3つに絞りお話をさせてもらった。

その後は登壇者の皆さんとトーク。

登壇者と参加者の交流タイムも合間に2回設けられていたんだけど、初対面の方達が楽しそうにお話をしていて、そこにいた私も元気をもらった。

「コロナで奪われた時間と場」ってこれだよねと実感する。

「潜福」の筆者は福祉の現場で働き始めて数年の20代の皆さんが多い。働き始めて数年の時期って、仕事が俯瞰的に見えるようになって自信がつくとともに、自分はこれでいいんだろうかとか、職場に問題があるんじゃないかとか、気づき始める時期だろう。

でもそれをそこで終わらせに共有して、言葉にする。同じ空間を共に過ごす。

若い世代がこういうイベントを開き、新しい何かを見つけに行こうとしている姿や、それを契機にして多くの人が世代を超えて交流している姿に、むくむく湧き出る希望を感じた。

潜福の筆者の皆さんが、今後どういう道を歩むのか。それもとても楽しみです。

追記:1番目のエッセイを寄稿している油田優衣さんに誤字しおり「お心塚」の大切さを力説いただき、誤字会員としても自信のついた夜であった。

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