020 疾走する問い

福井市の主催で現在開催されているXSEMI/XSCHOOL

ディレクター陣の皆さん

オフィシャルサイトにはこうある。

XSEMI / XSCHOOL は、革新を続ける伝統のものづくりが息づく福井を舞台に開かれる、次代のデザイナーのための小さな教室です。基幹プログラムであるXSCHOOLでは、全国各地から集った専門性の異なる参加者が、福井の文化や風土、産業を紐解き、社会の動きを洞察しながら、未来に問いを投げかけるプロジェクトを創出していきます。

美味しいものマップとか、観光案内とか、よくある地域振興プロジェクトとは完全に一線を画したプロジェクト。2016年から続けられているこちらの企画、今回は医療がテーマということがあって、昨年冬からアドバイザーとして関わらせてもらっている。

受講生は各自の問題意識に則りながら、ときにはチームで、ときには一人でリサーチを行って、アウトプットを目指す。

プロジェクトはもう終盤に入っているので、受講生は今発表に向けて作業をしているわけだけど、リサーチをサポートする立場として大学教員をしていた頃から面白いなあと思うのは、研究の過程で掘り出され、磨かれた問いが疾走しだす瞬間があるということ。

もちろん全部のリサーチがこうなるわけではなく、実際そうなるのはほんの少数だけど、その瞬間って、もうカシャンって音が聞こえてくる時すらある。

こうなった後の問いの疾走感はすごい。リサーチをしている側が問いに引っ張られているようにすら見えるときもある。

学部生や大学院生が陥りがちな罠として客観的な問いを立てるとか、社会的意義のある問いを探すみたいなことがあるんだけど、問いが客観的になるなんてあるはずないし、その問いに社会的意義があるかなんてやってみなきゃわかんない。

でもとにかく、日常の違和感が違和感として終わらず、問いの萌芽となり、それを問いとして育てる研究者の覚悟が決まり、その問いが実際に疾走し出す瞬間というのはいつみても美しい。

XSEMI/XSCHOOLは来年もあるようなので、興味ある方ぜひ参加してみてください。ディレクターの皆さんがとにかく素敵です。

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